『資本主義崩壊の首謀者たち』(広瀬隆)

資本主義崩壊の首謀者たち (集英社新書)

資本主義崩壊の首謀者たち (集英社新書)



オバマ政権に、金融危機を生みだすのに一役かった大物たちが食い込んでいるとは知らなかった・・・。そういえば、政権発足前、オバマが指名しようとした人たちが商務長官や司法長官などの主要ポストを辞退することがあったけど、何か関係あるのかな? こういう人たちを使いなさい、という圧力はあったんだろうな。日本のマスコミは、突っ込んだことは何も報道しないけど。

ウォール街の投機に火をつけ、サブプライム・ローンとリーマン・ショックの現在の金融腐敗(著者は「金融危機」ではなく「金融腐敗」と呼ぶ)を引き起こした張本人たち。経済顧問におさまったロバート・ルービンとローレンス・サマーズ、彼らに選ばれた財務長官ティモシー・ガイトナー。"国際殺人・泥棒クラブ"のキッシンジャーに、ネオコンユダヤ人でパレスチナ問題に暗雲を落とす大統領首席補佐官ラーマ・エマニュエル。彼らが、オバマの周囲でこれから何をしようとしているのか、とりわけアメリカの金づるになっている日本は、どんなに注意しても注意したりない。

とりあえず、選挙前なので思ったことは、自民でも民主でもどちらでもいいので、
「これからアメリカの借金の肩代わりはしない人が政治家になってほしい・・・。」 
アメリカ国債とか、もう買わなくていいんだけど(笑)。それに、みんなが一生懸命蓄えた、あるいは勝手に天引きされた、厚生年金や郵便貯金の何百兆円を、これ以上アメリカ政府やウォール街に流し込んで、売り逃げされて、一文無しにしないで。年金とかなくなったら、本当にシャレにならないのに。そういう意味では、この金融「腐敗」は本当に、日本人にとって、とても関係がある。

その他にも、世の中のあらゆる価格(株価でも、原油穀物など先物市場でも)は、操作しようと思えば操作できるんだな、とちょっと怒りをおぼえたり、ためになったり。ニューヨークタイムスの一コマ漫画もウィットがきいていておもしろく、一気に読める。

あとは、あとがきにあるバンドン会議スカルノ大統領の言葉が、時代を超えてなんてよく当てはまるんだろう、と思い、こっそりコピペでマンガ作ってみました(^^;)。